曼殊沙華、曼荼羅華、仏教に縁のある花の名前ですが、曼殊沙華とは彼岸花の別名です。
根に強い毒を持つのでモグラ等の害獣対策として、田んぼの外側を囲うようにあぜ道に植えられたりもします。秋の彼岸頃に開花するから、彼岸花と呼ばれるようになったようで、本当に不思議なくらい彼岸に合わせて花が咲きます。
彼岸と言えば、暑さ寒さも彼岸までとも言われ、だいたいこれ位の時期に気候も秋めいてきて、農家の方々はいよいよお米の収穫の時期を迎えます。
秋の彼岸を迎え、気候が秋めいて、彼岸花が咲き、収穫を迎える・・・
何となくこの流れが一連で当たり前のようにあったのですが、今年は異常気象のせいか、お彼岸には彼岸花は咲かず、奈良では10月に入ってから咲いていました。
異常気象のせいで、昔からの季節にまつわる慣用句にもずれが生じ、日本の原風景も変わっていくとしたら、少し寂しいように思いました。