お客様がお墓を建てる際には、どの霊園にお墓を建てるか。
つまり、霊園をどこにするかをまずは検討されるかと思います。
家からの距離、景色、開放感、管理状況、付帯設備、費用・・・
など、様々な要素を加味して選ばれるはずです。
ようやく、霊園が決まってお石碑を建てようかという時、知合いの石材店で建ててもらおうとすると、霊園の指定石材店がありますのでお知合いの石材店では建てられないと言われる場合があります。
指定石材店と何でしょうか?
何のためにそんなものがあるのでしょうか?
良いふうに申しますと、霊園の施行規定や規律を遵守し工事を行える信頼のおける石材店という事です。
石材店によってお石碑の工事の仕方は様々で、雑な工事をされては、霊園がその後の対応に困ります。後片付けをしていかない石材店をイメージして頂くと分かりやすいでしょうか。
そういうマナーの悪い石材店は、周囲のお墓への配慮も薄いので工具をぶつけたり、汚しても放置したり、ひどい場合は傷つけても黙っていたりします。
お客様が好きに石材店を連れて来ると、霊園側はその石材店のマナーが良いか悪いか判別できないので、あらかじめ指定石材店を設定し、その石材店に規定や規律を設け遵守させます。こうすることで霊園の美化も守れますし、廻りのお墓も傷つけられることがありません。
このように、霊園を管理する側としては信頼できる石材店に任せるのが安心です。
という説明が、事実でもあり建て前でもあります。
指定石材店とは名ばかりで、霊園の美化管理の意識の低い石材店も存在します。
この場合、霊園の管理者と利害関係だけで繋がっていることがほとんどで、たいていの場合は霊園に常駐せずに、お石碑工事の時にだけ現れます。霊園を管理し、守っていくという意識はまずありません。
一方で、霊園の日々の清掃から、園内の植栽の手入れ等の管理業務まで行う、霊園に常駐する指定石材店もあります。もちろん、工事の際には周囲のお墓への配慮もしながら、工事規定を守りお石碑を建てます。
後者の石材店の場合は、霊園に常駐しているので、霊園のご案内からお石碑のご説明、そしてご納骨式までの一切を受け持つこともあり、霊園に対する責任感と思い入れが違います。この霊園は、我々が管理し、そして守っていくという責任感があります。
ですので、工事の際も手を抜かず丁寧な仕事をし、霊園の美化にも積極的です。
そうしないと後で、常駐している自分たちが困るからです。
お客様が選ばれる霊園に指定石材店がいるのかいないのか、いるのであればどちらのタイプの指定石材店制度なのか。霊園の管理体制を確認する事で見分けることができるかもしれません。