お墓参りのお供えについて

 お墓参りのお客様から、「お供えって何を持ってきたらいいの?」というご質問を頂く時があります。ご宗教や地域の風習によっても変わると思いますが、ここでは一般的な仏式の場合にてご説明申し上げます。基本的に、お墓でもお仏壇でも、お供えの考え方は同じです。

 一般的に仏教では、「五供」が基本になると言われています。五供とは、①香②花③灯燭(とうしょく)、④浄水⑤飲食(おんじき)、の5点です。なんとなく意味はお分かりかもしれませんが、ざっとそれぞれについてご説明しておきます。

 まず、の「」ですが、ご想像通り、「お線香」または「お焼香」のことです。良い香りが悟りの世界へ誘うと言われております。注意点は、お香に息を吹きかけてはいけないというところですね。口は不浄なものとされていますので、お線香や香炭に火をつける際など、息を吹きかけないように気を付けましょう。

お線香とお地蔵様

 の「」ですが、通常は「生花」を指します。トゲのあるものや、変な匂いのする花は避けます。良い香りのお花をお供えしましょう。成和の管理する霊園では、枯れたお花は係員が回収しますので、安心して生花をお供え下さい。

 また、「造花をお供えしてもいいですか?」とよく聞かれますが、ご寺院様等にお話をお伺いすると、「お花も香の一つだから」「枯れる事で命の尊さを知る」「供花は修行の一つ」「偽物をお供えするのはダメ」など、否定的なご意見が多いようです。しかし、「遠方に住んでて、なかなかお墓参りに行けないから」や「造花も入れるけど、生花も入れる」など、それぞれのご都合やお気持ちもあると思いますので、あまり堅苦しく考えないというのも良いかもしれませんね。

お墓と供花

 の「灯燭」は、明かりの意味です。「暗い闇を照らすことで煩悩を取り除く」「暗い煩悩を捨て、明るい悟りを得る」というような目的があります。そこでロウソクに火を灯しお供えするのですが、お墓では石製のロウソク立てが火が消えにくく便利です。明かりをお供えすると同時に、お線香にも火がつけやすい道具ですので、ぜひご利用下さい。

ほとんどロウソク立てあり

 の「浄水」はお水のことですね。成和の管理する霊園では、ご家庭の水道と同じ上水道を使用しておりますので、安心してキレイなお水をお供えして下さい。

 でようやく飲食物ですね。一般的にお供え物というと、これを思い浮かべる方が多いんじゃないでしょうか。仏式では、肉魚類の生ものは避けます。また、厳密に言えば、強すぎる匂いのタバコや五戒で禁じられてるお酒も避けるべきだそうですが、これは「どうしても生前好きだったから」というお気持ちもわかりますので、ぎりぎりセーフというところでしょうか。できればそれ以外で生前好まれていた物で、お供えした後「お下がり」を皆さんで分けて召し上がって頂くのが良いとされていますので、分けやすい果物やお菓子などがお供え物としてはより良いのではないでしょうか。また、飲食物はそのまま置いて帰えると、腐ってしまったり、動物が食べ散らかしたり、虫がたかってきたり、かえって仏様にご無礼になることがありますので、飲食物のお供えは必ず持ち帰るようにしましょう。

 以上、ざっとご説明させて頂きましたが、何かご不明な点などございましたら、お近くの成和のスタッフまで、お気軽にお問い合わせ下さいませ。

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