墓石の彫刻文字「建之」について

お墓参りに行かれた際に我家のお墓や周りのお墓をよく見てみますと、墓石の一番上の石(棹石)などの裏面や側面に「〇〇年〇〇月吉日 〇〇太郎 建之」などの文字が彫られています。

この「建之」。普段見かけることはないかと思いますが、どんな意味があるのでしょうか。

読み方と意味

どの辺りにあるかと申しますと、下の写真のような感じです。

石碑の建之

和墓の場合は後ろが多いです。

建之は「こんし」「けんし」「けんのう」などとも読まれますが、「これをたつ」または「これをたてる」と読むのが一般的です。

これは読み下しといいまして文字を逆から読んでいるのですが、これがまさに意味を表しています。「之(これ=石碑)を建(た)てる」です。

墓石は故人様・ご先祖様の供養塔ですが、碑としても代々引き継がれるものです。ご供養されている方々について記すのはもちろん、「誰がいつこの石碑を建てたか」という情報もしっかりと記してご子孫に引き継がれるのです。

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