お石塔の3つの側面

 この頃、生前でお墓を建てられる方が増えてきたように感じます。「自分がずっと入るお墓だから、自分で思うような形にしたいから」とか、「子供に金銭的な負担をかけたくないから」、または「生前にお墓を建てると良いことがあると聞いたから」など、いろんなお考えがあるようですね。生前墓は「寿陵」とも呼ばれ、それ自体がめでたいものだとされていますので、非常に良いことだと思います。

 そして、建てられた後、「生前墓を建てたはいいけど、この後どうしたらいいの?」と、よくご質問頂きます。その答えは、皆様が「何のためにお石塔を建てられたのか」ということがポイントになります。

 一般的にお石塔(お墓)には3つの側面があると言われております。

 ①御遺骨を埋葬しご供養する場としてのお石塔

 ②ご先祖様の供養塔としてのお石塔

 ③ご宗旨のご本尊様をお祀りする仏塔としてのお石塔

 まず、皆様が「お墓」と聞いて真っ先に連想されるのがではないでしょうか。この目的で生前墓を建てられた場合、お骨が入っていない訳ですから、建てた後に特別何かをする必要はありません。もちろん開眼法要などお墓開きの儀式をして頂いても結構ですが、ほとんどの方がたまにお掃除しにお越しになるぐらいです。

 次にですが、これは「せっかくお墓を建てたのだから、ご先祖のお墓から少しお土を分けて頂いて、このお墓でも先祖供養をしていこう」というお考えの方です。この場合は、お土とともにご先祖様をお迎えするために開眼法要(お墓開き)を行います。

 は、非常にご宗教に熱心な方、もしくは寺院様からこういうアドバイスを頂いた方でしょう。先ほど「寿陵はめでたいこと」と申し上げましたが、それは簡単に言いますと、「お石塔を建てる⇒御仏をお祀りする仏塔が増える⇒善行をなした⇒功徳を積んだ⇒果報やご利益がある⇒長寿を招くなど縁起が良い」という考え方からきています。この場合ももちろん、ご本尊様をお迎えするために開眼法要を致します。

新緑とお墓

墓石からお墓へ

 われわれ石材店が建てたものは単に「墓石」であって、寺社様等に開眼法要などお墓開きの儀式をして頂くことで「お墓」になる、と一般的に言われております。墓石のまま置いておかれるのか、お墓にしてお参りされるのか、どちらが良い悪いということではありません。皆様のお考えで決めて頂ければそれでいいのです。もし様々なお迷い事などがございましたら、経験豊富な成和へぜひお問い合わせ下さいませ。

トップへ戻る